供養を通して深まる絆
供養を通して深まる絆
祇園祭りが終わり、湿気のピークと猛暑の中、水子供養へお越し下さった若いお二人。
玄関で汗を拭いながら、応接間へお上がり下さいました。
何時ものお供養の流れを説明致し、ご自身方の地蔵尊へ名前を書き込み頂きました。
本堂へご案内致す途中、廊下でご主人がぽそりと「想定外で残念です」と語られました。
お二人が新しい命を待ち望んでいたことが痛い程伝わる言葉でしたので、私も何も言葉を返すことが出来ず本堂へ向かいました。
法要が始まりますとお二人とも地蔵尊へ向かい、想いを噛みしめるような表情にてお手合わせ下さいました。
焼香をなされる姿は愛おしい赤ちゃんへわが想いを伝える所作の焼香でした。
蓮華堂へ行きまして同じく焼香頂き、お別れ致しましたが、お二人のお顔が少し晴れやかで前向きな表情に感じましたのは私の思い込みかもしれませんが、少しほっと致しました。
これ程に中の良いお二人です、想定外の辛い体験も二人で乗り越え、新しい命に出会えましたら、それこそ二人分の想いを込めて子育てをなさるのではないでしょうか。
何より今回の供養を通してお二人の「絆」が深まったのではないかと想う私です。
蓮華堂は平日の朝一番からお参りのお方がお越しです。
昨日の夜にお堂のゴミ箱をかたずけるのを忘れましたので、山門を開け、その足で蓮華堂へ向かいゴミを片付けようと入りますと、既にお線香の煙が立ち登っていました。
隣の龍眠庵の門を開けに行っている間にお参りの方がお越しになられたのです。
京都は皆さんご存知のように多くの寺社仏閣の町です。
何々で有名、何々で行列とのお寺は数え上げればわからぬ程多いです。
霊源院は何が有名とかは勿論にありません、しかし、朝一番からお香を焚きにお越し下さる方がおられ、日中に至っては引きも切らずお参りの皆さんが当たり前に山門横の引き戸を開け、此処は私の馴染のお寺ですとの風で自然体でお参りにお越し下さる姿を拝見致していますと、少し自慢致したくなるほど嬉しい思いになります。
これから、もっと、もっと近しいお寺として皆さんにお越し下さりたく心より願っております。
猛暑です
昨年の凄まじい猛暑の記憶が覚めぬうちに今年も梅雨明けと共に本格的な夏が廻って来ました。
ささやかながら今年は少しでも穏やかな夏をと願っておりましたが、見事期待は裏切られました。
昨日、そして本日も昨年を超える猛暑に襲われています。
京都の暑さには諦めも持ってはいますが、湿度の高さと、猛暑の重なった攻撃には頭を垂れてしまいます。
7月もあと僅かですが8月の天気を思いますとため息となります。
人類が行ってきたことへの環境のお仕置きかなと思う程辛い暑さです。
少しでも過ごしやすくなることを先ずは祈念致します。合掌