水子さんのお骨のお守り。
水子さんのお骨のお守り。
霊源院の檀家さんから、私どもの娘が良きご縁を頂き過ごしておりましたが、この度残念なことに授かった赤ちゃんと縁を結ぶことが出来ませんでした。
お腹の中で亡くなったので水子さんなのですが、元気に育っていたこともあり、なきがらを荼毘に伏しましたところ、お骨を頂くこととなりました。
お供養と共にお骨のお守りの相談に寄せて頂きたく思いますとのご連絡を頂きました。
日々、近しくお付き合いを頂いておられるお方ですので、では、明日にということでお会い致す約束を致しました。
翌日、檀家さんのお母さんと「流産」なされた娘さんとお二人でお越しになられました。
お母さんはともかく、娘さんは体調に問題はないとのことでしたが、やはり、待っていた新しい命とのご縁が結べなかった「失意」が伝わって参りました。
応接で結ぶことが出来なかった縁への悲しみ、赤ちゃんのお骨をこれからどのようにお守り致せば良いのか様々にご質問をいただきました。
残念なことですが、檀家さんの多くのお宅で、先祖迄遡ると縁を結べなかった「水子さん」は意外に多いのです。
お仏壇をお祀りなされ、お墓がある檀家さんのお宅はご先祖のお位牌と同じく、小さいお位牌に「何々家水子の霊位」と掘り込み、先祖とご一緒に懇ろに祀られています。
お亡くなりの水子さんでお骨が有ります時は、此方も当然に代々のお墓に埋葬なされています。
少し大きめお墓をお祀りのお宅では、そこのお家の為に、水子さんをお守り頂く「地蔵尊」を祀っている所も少なくありません。
しかも、ご先祖とは別に、赤ちゃんが喜んでくれそうな可愛いお花をお供えなさっている所も多く、水子さんへの深い想いを感じることは多かったです。
さて、お墓の無い皆さん、そして、ご家庭をお持ちでなく、赤ちゃんのお骨を手元にお持ちのお方は少なくありません。
その為、今現在に自宅でお祀り致している赤ちゃんのお骨に関するご相談が結構多いです。
ご相談へお越しの皆さんの全部が、亡き赤ちゃんの遺骨を大事にお家でお祀りなことは間違い有りません。
只、このままで良いのかとの不安があるようです。
ご相談の皆さんへお答え致すことの多い話は、お家でお祀りなさる事は全く問題ありません、又、お墓へ埋葬なされることも又、全く問題は無いのですよとお答え致しています。
お骨がご自身の目の前にあると辛さが溢れるお方、お骨がご自身の前に無いと辛い方、これはそれぞれの想いの違いです。
お骨は「こうしなければいけない」と考えるのではなく、「私の大事な赤ちゃんをこれからも忘れずに供養を致して行くにはどうすれば良いのか、この私の想いはどうなのか」をご自身の心に問い掛ければ、答えは出るのではないでしょうか。
霊源院にはお亡くなりの赤ちゃん方が仲良く共に埋葬できる、「水子永代合祀墓」が有ります。
日々、赤ちゃんを埋葬なされているお参りの皆さんが絶えることの無い、暖かな赤ちゃんのお墓です。
大事な赤ちゃんを埋葬出来る所はあるという前提で、ご自身の心の収まりの最も良い所を考えて見て下さい。合掌