人柄が伝わる、優しい味のパン。
人柄が伝わる、優しい味のパン。
京都府京北町、現在は右京区京北となり、電話の市外局番も「075」です。
右京区と言えば京都市内をイメージ致しますが、福井県小浜迄2時間かかりませんので府内でも相当、北の位地の所です。
西大路通りから花園妙心寺を抜けて、福王子神社から高尾、そして小野を抜けて京北へと至ります。
かつては「栗尾峠」という山の道を幾重にも曲がりたどり着く町でした。
近年になり、トンネルが開通致し、以前とは全く違う便利なアクセスとなりました。
それでも、道すがらの景色は緑が濃く、京都の町からは想像も出来ぬ程の綺麗な自然に彩られています。
以前のブログにも何回か書いていますが、此方にも霊源院の檀家さんがおられ、お参りにお邪魔致す機会が年に何回かあります。
そのお参りの時にたまたま寄らさせて頂いた「道の駅」の野菜がとても美味しいので、ブログにてご紹介致し、それから以降、時間のある時は「野菜」を求めて京北まで行く機会が増えました。
何回も行く中で、今まで気が付かなかったお店を見つけ、食材を買い求め、家にての食事の時の楽しみに致してきました。
田舎なのですが、水子供養へお越しの多くの皆さんと同世代の若い男女の方が「企業」、お店を何軒か出していらっしゃいます。
「お蕎麦屋さん」、「食堂」、そして、此処へ至るまでの道筋はオートバイのツーリイング、自転車のサイクリングの人気コースなので、その方々を対象のお店等様々な展開がなされています。
その中で、あるお店のお方がご紹介下さいました、「パン屋さん」へ行ってまいりました。町の中でも外れにあり、古い民家をそのまま使い、パン屋さんの名前の看板もなく、入り口さえ探すのが迷う程のお店です。
只、小さな看板に「体にも優しいパン」とのメッセージがあり、それは目に飛び込んできます。
扉を開けて中へ入りますと、広くない空間に様々なパンが並べられています。
パンの種類はシンプルで他のパン屋さんのようにサンドイッチ、菓子パンは少ないです。
日々の生活の中で頂くパンが多いように思いました。
私は食パンとバケット、アンパンを購入致しました。
ほっそりと致した、物静かな、シャイな感じの若い男性が静かに「有難う御座います」と金額を伝えて、丁寧に袋に入れて渡して下さいました。
驚くほど静かなやり取りです。
それでも、帰ります時は地元のお方でしょうか、普通に二組ほどお客さんがお越しになり、笑顔で購入なされていました。
車に乗り帰路につきました、その車の中で、無性にパンが食べたくなり、「こしあんのアンパン」を頂きました。
先ずは「え」と思う美味しさが口の中に広がり、その後、優しいうま味がが口の中に広がりました。
今までに経験の無い美味しさです。
只、美味しいのではなく、お店に掲示なされていた「体に優しいパン」、そのものを感じる味なのです。
町中ではなく、不便な田舎で敢て、開業致し、地元の皆さんへ「優しいパン」を提供いたしたいという想いで開業なされた、優しい人柄を感じる味のパンです。
若い方々の地味ではありますが想いを込めた開業に「拍手」を心の中で致しました。
京北へ行かれる機会が御座いましたら、「是非、召し上がって見て下さい」、絶対にお勧めです。合掌