小さな手を真ん中に、三人で合掌、礼拝。
小さな手を真ん中に、三人で合掌、礼拝。
水子供養のお申し込みのメール、或いは電話でのお申し込みの時のお問合せで比較的多いのが「お供養へ行くとき、小さな子供を同伴致して良いですか」とお尋ね頂く機会が多いです。
お供養という厳粛な場に、じっとしていることが出来ない、泣いてしまう幼子を同伴致すことが失礼ではないかとのお気遣いからのお尋ねかと思います。
厳粛な法要へ臨む真摯なお心持が伝わるお問合せと何時も思います。
法要は真摯で厳粛にお向かい頂くことは大事な心掛けであることは間違いありません。
しかし乍ら、お亡くなりの赤ちゃんは元気にご両親とご縁をお繋ぎ頂けましたら、元気に育っておられる、お子さんの「妹、或いは弟」となられる赤ちゃんです。
小さなお子さんが何故、お焼香を致し、合掌礼拝を致すのかは解らずとも、ご両親と共に亡き兄弟へ想いを込めてお手合わせ頂くことは何より大切と思います。
本堂にて、水子供養のお勤めを致す前にご両親へお伝え致します。
「お勤めの間、お子さんが泣かれたり、動き回られても構いません、只、危なくないようにして下さい」と申しあげています。
特に冬場はお座り頂いている腰掛の傍に「ガスストーブ」を用意致しています。
万が一にも触れたり致しますと大変ですので、そこの所だけは十分に御注意頂くよう、お伝え致しています。
お経を読んでいる間、危険な事さえなければ、動き回られても、泣かれても気に致して頂かなくても大丈夫です。
そんな、賑やかな中での読経も、亡き赤ちゃんには想いの深さを伝えるお勤めとなります。
過日もお若いご夫婦と小さな女の子のご家族が水子供養へお越し下さいました。
本堂で法要の間、終始、静かにお座りになられて、静かなお子さんでした。
お勤めが始まり、ご両親へお焼香を御案内致しますと、三人で焼香台へ進まれ、女の子を真ん中に挟まれ、お子さんの手を取り、一緒に焼香なされ、更にはその小さい手を挟みながら、ご一緒に、「合掌、礼拝」をなされました。
どれ程に、お亡くなりの赤ちゃんへの想いが深かったのかが伝わる、景色です。
何時の日か、ご一緒に焼香なされたお子さんも元気に成長為され、ご自身の兄弟になるはずであった、亡き兄弟へ改めて想いを込めて合掌、礼拝なさる日が来ると思います。
手水鉢の氷柱(つらら)が寒さを見せつけます。
山門を入りますと右手にあります手水鉢、朝、門を開けに行きますと短い氷柱が3本。
寒さの厳しい地域では珍しくは無いと思いますが、京都ではそれ程に見ることはありません。
かじかんだ手を揉みながら見る氷柱はより「冷たさ」を増幅致します。
毎日、新聞で能登地方の報道が伝わり、少しずつインフラ、被災された皆さんの生活の改善が伝えられています。
しかし、京都の寒さ、氷柱を思いますと、能登の皆さんの住まわれている部屋の寒さは想像を超えている寒さであろうとおもいます。
既に地震から一月が経ちました、私たちが出来る事は義援金の応援、そして、お亡くなりの皆さんのご冥福をお祈り致すことしか今の所出来ません。
ボランティアへ行かれている皆さんの行動に感謝致しますと共に、一日も早く元の生活へ被災された皆さんが近づかれますこと、祈念致したく思います。合掌