嬉しいお土産を頂きました。
嬉しいお土産を頂きました。
ご縁を頂いて、随分と長い年月となります。
過日、インターホンが鳴りましたので玄関へ「どうぞ」との声と共に参り、障子戸を開けますと、名前も直ぐに出る程に近しくお付き合いくださっています、ご夫婦が来院くださいました。
ご主人は外国のお方でびっくり致すほどの高い身長で、奥さんは日本のお方ですが小柄で清楚な風情です。
お二方共とても穏やかで、細やかな言葉のお気遣いを何時も下さいます。
随分と前に、大事な赤ちゃんを亡くされ、東京から水子さんの永代供養へお越し下さいました。
当時は大事な命を亡くされ、失意の様子が深く、本堂でのお勤めの時も外国のお方なのに日本人に負けぬ程、深い想いのお手合わせ、お焼香をなされたことが印象に強く残っています。
お国は違えど、宗教は違えど、大事な赤ちゃんへの想いの深さは変わらぬのだとも思ったことでした。
毎年、お二人でわざわざ、東京から年に2度ほどお参りにお越し下さっています。
私がお参りに出て、お会い出来ぬこともありますので、もっと、蓮華堂の地蔵尊へはお手合わせに来ていらっしゃるかもしれません。
玄関先でお目に掛かりますと、変わらづにご丁寧に地蔵尊のお守りのお礼を丁寧に申して頂き、「お会い出来ぬかと思って、メモを書いて来ましたが、お会い出来て何よりです」との過分なお言葉を頂戴致しました。
お互いに近しい言葉でお話を致すことが出来、喜びの時間となりました。
更には、「何時ものお土産です」と申され、東京のお菓子「東京ばな奈」を頂きました。
此方のお菓子は有名ですので、ご存知の皆さんも多いかと思います。
又、お目に掛かることをお約束致し、お別れを致しました。
水子供養を通して、このような嬉しいご縁が繋がれますことに心から感謝致したいと思います。
その日の夜、お茶と共にバナナの良い香りのするお菓子を美味しく頂きました。
冬支度は人間だけではありません。
ついこの間までは「暑い、暑い」とエアコン、半袖の衣類で日々を凌いでいました、ここ数日は朝は少し震える程の寒さ、そして日中は暑さが戻る、安定せぬ日々が続いています。
お寺の衣替えは一般的には10月が多いかと思いますが、東福寺はお寺を開かれた「御開山、聖一国師」の命日が10月17日で、毎年、法要をお山を挙げてお勤め致します。
その為か、東福寺の衣替えはその法要が終わってからの11月1日からとなります。
日によっては寒い日もありますが、衣は今は、依然「夏衣」です。
しかし、もう直ぐに衣替えの時期ですので、箪笥から「冬衣」を出し、クリーニングの後の仕付け糸を取り、11月から使う衣の用意を致しました。
季節の過行く速さに追い立てられるような気持ちの中、何とか、11月から使える段取りが整いました。
少しほっと致しています。
さて、霊源院の庭には一年を通して多くの「野鳥」が水を飲みに来たり、木の実を食べにやって来ます。
普段は鳴き声も控えめに訪れますが、この時期、「冬を迎える前」にはどの鳥もかなり大きな鳴き声を上げています。まるで「もう直ぐ寒い冬が来るぞ、冬への用意を万全に」と仲間に告げているように聞こえます。
冬を迎える前の慌ただしさは人間だけではないのです。
今年迎える冬が、今年の夏のように記録的な温度にならぬことを祈りたく思います。
只、今暫くは京都は紅葉の季節へと続きます、ほんの少しの間ですが、穏やかな気候を味わうことが出来るのではないでしょうか。合掌