セピア色の写真。

2023.07.30

セピア色の写真。

本日は愛知県から、お車で若いご夫婦が水子供養へ初めて霊源院へお越し下さいました。

電話が鳴り、出ますと、近くのコインパーキングに車を止めて、今、お寺の前にいますとのこと、「どうぞ、玄関へお越し下さいと申し上げますと」、「もう玄関の中です」とのお返事。

何か変だなと思い、周りの景色をお尋ねいたしますと、近くの建仁寺(同じ宗派)の同じ名前の「霊源院」におられることが解りました。

お互いに「えー」と申し、此方の場所を細かくご指示いたし、お待ち致すこととなりました。

実を申しますとこのようなことは決して珍しくありません。

霊源院という名前のお寺は、宗派を問わず日本各地に相当に多く有る寺の名前なのです。

まして、同じ宗派の建仁寺のお寺ですので、スマホで「霊源院」と検索致しますと、そこのお寺はかなり有名ですので、此方のお寺(霊源院)より、目立つ形で表示されます。そして、此方のお寺を目指す方々も、思い込みでナビ等にてそちらへお越しになり、先方のお寺にご迷惑をお掛け致すことがあるようです。

申し訳なく思っておりますが。皆さんも此方(霊源院)へお越しの節には、必ず、東福寺霊源院か此方のお寺の正確な住所を入力なされ、ナビにてお越し下さい。

又、迷われました時は早めに問い合わせをお願い致します。

さて、前置きが長くなりましたが、そのご夫婦が無事にお寺に到着なされ、玄関で挨拶の後、応接にお上がり頂き、お供養の流れを説明致す中で、この「微笑ましい」間違いにて、一度にお互いの距離が縮まりました。

愛知と京都の暑さの違いを語りながら「暑い、暑い」と共に言いながら本堂へ至り法要となりました。

何時も通り、水塔婆と小地蔵尊をお祀り致し、「エコー写真はありますかと」お尋ねいたしますと、「ハイ、持ってきています」と強くお答えなさりました。

受け取り、地蔵尊の横にお供え致しますと、永らく見たことの無い、黒の色合いではなく「セピア色」のエコー写真です。

セピアという言葉も最近は聞くことが無い程にそのような写真を見ることはありません。

皆さん、スマホで写真を保存、或いは、早めに蓮華堂のお焚き上げポストに依頼致し、焚き上げということが多いので、その「セピア」色になるまでお持ちの皆さんとお会いいたすことはありません。

当然に短い年数ではその色にはなりません。

その、「セピア色の写真」を見ただけで、このお二人の亡くなられた赤ちゃんへの想いの深さを直接に感じさせて頂くこととなりました。

しかも、その写真が入っている、入れ物も又、何とも言えない優しさに満ちた入れ物です。

亡くなられた大事な赤ちゃんに繋がるエコー写真、「セピア色」から感じさせて頂けた愛情の深さです。合掌