お亡くなりの赤ちゃんへの追慕の気持に国境はありません。

2023.05.12

お亡くなりの赤ちゃんへの追慕の気持に国境はありません。

霊源院にて水子供養をさせて頂いて今日迄、既に相当の月日が経ちました。当初は檀家さんのお宅のお亡くなりの赤ちゃんの供養をお受け致す形から出発いたし、お寺にありました既存の施設を使いながら、お参りの皆さんがご自身のお気持ちをお亡くなりの赤ちゃんへお届け致すことが出来ますようにと様々に工夫を致し、今日に至っています。

お陰様で何時も申し上げていますように、週末等、関係なく、平日も朝から蓮華堂、絆縁堂に多くの皆さんがお参りにお越し下さり、私にも近しくお声掛け下さいます。

さて、霊源院へ水子供養にお越しのお方様は勿論、日本人のお方、しかも、近畿圏の皆様が多いことは間違いありません。しかし、東京、大阪等他府県からも多くの皆さんがお供養にお越し下さっています。

その様な中、随分前から、中国、台湾、韓国の皆さんが水子供養へ霊源院迄、足を運んで下さっています、それも、日本の皆さんと変わらぬ熱心さでお参りを下さっています。

更には、アメリカ、欧州の皆さんも、パートナーのどちらかが日本のお方で、他国席のお方とお二人でお越しになられ、パートナーの日本人(女性、男性の区別なく)の方の通訳、コミュニケーションを含め此方のお供養を順守頂き、お焼香、合掌までもを外国の方が致して下さる、水子供養が結構に多くご縁を頂いています。

その様な中、今回、初めての経験ですが、お越しのお二人が共に欧州のお方で、日本語もほぼ話せないというお二人が、霊源院の水子供養へお越し下さいました。

私にとっても初めての経験、しかも、私も、お相手のお方も母国語しか話せぬということで、相当に緊張を致し、当日を迎えました。

ただ事前にご紹介頂いたホテルのお方に此方のお供養の流れ、費用等を細かくお伝えいたし、それをお越しのお二人にお伝えくださいます様お願い致しておりましたので、お越し頂いて、本堂での供養、蓮華堂での供養が思いの外スムーズに進みました。

そんな中、家内も協力してくれて、お焼香、合掌は家内が横に付き添いながらという形で致しましたので、殆ど、何時もの本堂、蓮華堂での供養と違和感なく完了致すことが出来ました。

先ずは無事に終わり、心から家内と共に「ほっと」致しました。

お供養へお越しのお二人はといいますと、緊張の様子も当然にありましたが、真摯にお亡くなりの赤ちゃんへの追慕の気持はその様子から痛い程に伝わって参りました。

お供養の終了の後にお顔を拝見いたしますと、日本人のお方と全く変わらぬ、お供養を完了なされた安堵感と笑顔となっておられました。

私にとって初めての経験でしたが、本当に強く記憶に残る水子供養となりました。

「宗教」、「お国」を超えて、愛しいお亡くなりの赤ちゃんへの追慕のお気持ちは私たちと少しも変わらづに間違いなくあるということを教えて頂くこととなりました。

これからは日本に限らず、世界がどんどん境界の無い広がりとなって行くことと思います。私の後継の息子たちの時代は当たり前に、他国の皆さんが日本で普通に暮らされる時代となると思います。

今回の経験がたまたまではなく、他国の皆さんが蓮華堂、絆縁堂にご自身の地蔵尊を奉納なされ、更には、当たり前にお堂へお参りをなされる姿を拝見いたしますのもそれほどに遠く無いと心から感じることでした。合掌