5月5日、「命日回向完了の報告」

2023.05.08

5月5日、「命日回向完了の報告」

先の5月5日こどもの日、蓮華堂、絆縁堂へお参りの皆さんから多くご依頼をお受けいたしました、お亡くなりの赤ちゃんの「命日回向」を当日に致しました。

報告申し上げます。

蓮華堂内の各ブロックにてお焼香を致し、お申し込みの各家の水子さんの御霊へご回向をお届けいたしました。

水塔婆を蓮華堂内、水塔婆立て左側へ奉安致しましたので、お堂へお参りの節には是非、お手合わせ下さい。

さて、この日は子供の日ということで、朝から多くのご家族の皆さんが亡き赤ちゃんへのお参りにお越し下さり、お堂前の池の金魚も暖かくなりましたので、元気に泳いでおり、それを見たお子さん方の歓声がお寺の中まで聞こえてくるほどに賑やかな子供の日となりました。

何より、長い連休中お出かけの予定も多くありますのに、この日はお参りにお越し下さっている皆さんの亡き赤ちゃんへの追慕の想いの深さが伝わり、子供の日に相応しい日と感じる所でした。

子供の日に関して少し興味深い新聞記事に目が留まりました。

過日、5月5日の朝日新聞の「天声人語」です。毎日、朝に霊源院の門を開け、お墓参り、蓮華堂、絆縁堂へのお参りの皆さんをお迎え致す用意となります。そして、新聞受けから、新聞を取り出し階段を登りながら、一面の見出し、目立つ記事を歩きながら読みますのが、この時間の楽しみです。そして、読みたい記事を見つけますと、コーヒーを頂きながら、ゆっくりと新聞を読み進めます。最近は皆さん、特にお若い皆さんはあまり新聞を読まず、ネットにて情報、ニュースを確認なさる方が多いとお聞きします。

しかし、新聞はネットにはない興味深い記事がとても多く、切り口も感心いたすことが多いので、私はやはり新聞が第一です。

そんな、5月5日の子供の日をテーマに書かれていました、朝日新聞の「天声人語」。少し抜粋、引用致します。

芥川龍之介の小説「河童」(カッパ)の中に書かれている一文「曰く、河童のお産位おかしい物はありません」、父親は電話を掛けるように母親のおなかの子供に向かって大きな声で尋ねるという。「お前はこの世界へ生まれてくるかどうか、よく考えた上で返事をしろ」、「僕は生まれたくありません」。子供がおなかからそう答えると、お産は取りやめとなる。河童の国の子供は生まれるかどうか自分で決める権利があるのだ、云々。

お書きになられた新聞社のお方はこの小説の話を導入に致し、現在の世界の子供たちが置かれている厳しい状況、そして将来生まれて来る子供たちの未来に対する希望の大切さを語り、私たち大人の責任の重さを語っておられたと私は理解いたしました。

蓮華堂へお参りの皆さんのお亡くなりの赤ちゃんへの深い想いに共通いたすことでしたので、とても大切に読まさせて頂きました。

私の所も、長男、次男と男の子が二人おり、次男は既にご縁を頂き結婚致しており、長男も何れは御縁を頂き結婚、そして、子供を授かる時が来ることと思います。

先ずは世界が戦争の無い、穏やかな世であることが第一、そして、人間の子供は自分の意志で「生まれる、生まれぬ」を決められません、生まれて来るお子さん方が何処の国の子供も幸せを感じ、暮して行けるよう、私たちが出来る努力をせねばと思わさせて頂く記事でした。

蓮華堂、絆縁堂へお参り頂いている、お父さん、お母さん、そして、結婚こそなされていなくても、ご自身方のお亡くなりの赤ちゃんへの深い追慕の気持をお持ちの皆さんでしたらば同じ思いを持って下さると確信致します。

日々、伝わってくるお話しの中で、少子高齢化の危機を聞かぬ日はありません、簡単ではありませんが、良き方向へ向かう為の自分に出来る努力だけは続けたく思います。 合掌