お参りとお供養を通して、前向きな自分が実現すると良いですね。

2023.05.04

お参りとお供養を通して、前向きな自分が実現すると良いですね。

皆さんがお亡くなりの赤ちゃんの菩提(ぼだい)を祈願致し、水子供養へお越しの理由は先ずは第一義に、お亡くなりの赤ちゃんへの深い「追慕」が心の中にあるからです。

そして、霊源院での水子供養は「釘掛け地蔵尊」、「永代供養地蔵尊」共に蓮華堂、絆縁堂にお祀り致していますので、皆さんとても熱心にお参りをなされています。そのお参りも又、間違いなく赤ちゃんへの深い「追慕」が心の底にあるからです。

そして皆さんがお参りをなさる蓮華堂の中にあります、赤ちゃんへの「伝言版」。

此方も、その深い想いを赤ちゃんへ届ける為に、皆さんが深い想いのメッセージを様々お書きになられ、所狭しと貼り付けていらっしゃいます。

毎月の水子永代供養のご回向、命日回向でお堂にまいりました時、何気にその皆さんのメッセージが目にはいる時があります。

その中で最近気になるメッセージがありました。

諸般の事情が有られたのだと思いますが、授かった赤ちゃんとご縁を結ぶことが出来なかった女性が「赤ちゃんへの御詫びとご自身への嫌悪感と後悔」を綴られたメッセージです。

そこには、深い後悔の念から少しも前へ進めない切なさが綴られていました。胸に迫るその切ないメッセージがとても気になりました。

日々の生活の中で、失敗、後悔、自己への嫌悪感が全く無いなどと言う人はおられないと思います。どなたも日々の生活の中で解決いたしたり、時間の過ぎる中で収まりをつけていらっしゃるのではないでしょうか。

その女性のメッセージを拝見致した時に思い起こした言葉「下載清風」。

「下載清風」(あさいせいふう)、「心にため込まれた重い荷物を心から放り出すことが出来れば、あなたの心に春風のような軽やかな風が吹きこまれますよ」という意味の禅の言葉です。

先にお話し致しました女性の心の中には重い荷物がどっしりと座り込み、でも、赤ちゃんへの深い「ごめんなさいとのお気持ち」に引かれお参りにお越しになられていると想像致しました。

「ごめんなさい」という気持ちを忘れずにお参りなさる事はとても大切なこととはもちろんに思います。

只、それと同時にお堂の御本尊地蔵尊、そしてご自身の奉納地蔵尊と向かい会い、深い礼拝のお気持ちを忘れずにお参りする中で、心の中の重い荷物を少しずつでも出していったらどうでしょう。

御本尊の地蔵尊、お亡くなりの赤ちゃんと真摯に向き合い、お手合わせを致す中で少しずつでも心の中の荷物を出して行って頂きたいと願います。

それが実現出来ましたら、「ご自身も前へ歩を進める」ことが出来るのではないでしょうか。

そしてまた、ご自身が元気に前を向いて歩きだされましたら、お亡くなりの赤ちゃんもきっと喜んで下さると思います。

是非、元気に前へお進み頂きますことを心から願います。

どなた様も、心に重い荷物が座りました時は、是非、この言葉を思い起こして見て下さい。

とても嬉しいご挨拶を頂きました。

蓮華堂の手前にあります「絆縁堂」の近くで掃き掃除を致しております時、お堂のお参りを済まされたご家族とお会い致しました。

そのご家族のお父さんが「ご住職さん」と近しくお声を掛けて下さいました。15年以上前にお亡くなりの赤ちゃんのお供養の為、永代供養の地蔵尊を奉安なされ、その当時は近畿圏にお住まいで、現在は九州にて暮らされているとのこと、今日は家族でお参りに来ましたとのお話し。

傍らにおられた、その後授かり、大きく成長為された娘さん、そしてお母さんをご紹介頂き、九州のお土産まで頂戴致しました。

ご遠方お参り頂きましたことに感謝申し上げると共に、嬉しい出会いとなりました。合掌