びっくりの寒気と雪でしたね。

2023.01.25

びっくりの寒気と雪でしたね。

先日の10年に一度の寒気、言葉に違わぬ寒さと雪が来ました。

数日前から今までにない寒さが来ます、十分な寒さへの備えを致すようにとの報道の繰り返しの提言、間違いなく注意を必要とする天気になりました。

霊源院のある東山区、京都でも南にありながら底冷えの厳しい地域として有名です、東山の麓ということもあり、冬の寒さは毎年厳しい寒さが来ます。

そんな中、今回の10年に一度の寒波の到来の知らせ。

日々、その厳しい天気の予測が、ネット、テレビで伝えられる中で、心配は膨らんできました。

そして、やってきた1月24日、空がだんだんと暗くなり、夕方の5時位になりますと、吹き付ける風に乗り、雪が襲ってきました。

みるみる、経験致したことの無い吹雪が目の前に、びっくり致しました。

見ているうちに、蓮華堂前の石段が雪に埋まって行きました。

京都も必ず、2月くらいは雪が降り、紅葉の名勝、通天橋が雪景色となり、カメラの好きな方々が、雪の東福寺を撮影にお越しになられるのは、珍しくはありませんが、今回のように僅かの間に、15センチ位の雪が瞬く間に積もるというのは経験がありませんでした。

呆然と致しておりましたが、自然現象にはどうにも抗いようがありません。

それでも、水子供養のお約束のお方が夕方におられましたので、どうなるかと思っておりましたが、雪の降る敷く中、奥さんとお二人でお越し下さいました。

振り敷く雪を見ながら、本堂、蓮華堂で赤ちゃんの供養をさせて頂けましたことは有難いことです。

お帰りの心配をお伝えいたしますと、車ということで、お家の近くの坂道が心配ですが、十分に気を付けて帰りますとのこと、先ずは無事にお供養を致し、ご縁が出来ましたことは嬉しい限りです。

無事にお帰り頂きましたことは間違いないとは思いますが、何よりです。

こんなお天気の中、お越し下さいましたことに心より感謝申し上げます。

何事も自分が経験致すことが第一です。

今回の凄まじい天気で思い起こす禅語「冷暖自知」(れいだんじち)。

北海道、東北、更には世界の酷寒の地の話、旅紀行、そしてその地域のお話しをテレビ、ネットで見聞き致してきました。

時には憧れ、楽しみを感じながらその話題を見てきました。

そこで暮らす方々の苦労をお聞き致しながら、「そうなんだ」という思いで過ごしてきました。

屋根から降ろす雪かき一つ見ても、他人ごとでしかありませんでした。

今回京都に振りました雪は例年の雪のように、少し積もりました、寒いですではなくあまり経験の無い大雪となりました。

しかも横殴りの風に乗り、お寺の本堂、庫裏にに容赦なく雪が吹き付けられ、本堂の廊下、客殿の縁側にみるみる、雪を積み上げました。

積もった雪が解けますと、廊下が水浸しになる量ですので、夜にも関わらず、ブロア、箒で雪を必死に雪を掃き落としました。それでも、次から次へと雪は降り積もります。

へとへとになり、諦めて箒を納めました。

それでも、次の日に本堂へ参りますとそれなりに、苦労が実る感じでありましたので少し嬉しかったです。

テレビで見る雪下ろしの大変さ、雪国の生活の大変さを身をもって感じる一日となりました。

冷たい、暖かいは言葉では解りません、この私が冷たい、暖かいを直接感じてこそ解るのです。

温度だけではなく、他人の辛さ、切なさを我がこととして、是非、「れいだんじち」して行きたいと心から思うことでした。合掌