愛宕山登山のお勧め。
京都東福寺霊源院の水子供養ブログ
愛宕山登山のお勧め。
紅葉の人出は少なくなり、霊源院の前の人の流れも随分と寂しくなりました。
人出は減りましたが、紅葉は場所により様々で、まだまだ沢山色づきは続いています。
そして、散る紅葉は際限なく毎日、落ちてます。
霊源院、隣の龍眠庵の塀の周りは、まだ十分に紅葉の葉が残り、毎日掃き掃除を欠かすことは出来ません。
一通り、掃き掃除を終え、お寺の通用門をくぐりますと、同時位に顔見知りのお方がお越しになられました。
何時も通り挨拶をさせて頂きましたが、何時もの姿と違い、登山の恰好でご夫婦がお越しになられました。
こんにちはと挨拶致し、大阪からですかと問いますと、今日は二人で神戸の六甲山へ行ってきた帰りですとのお返事。
先ずは、お疲れにも関わらず、蓮華堂へお参り頂き感謝です。
お顔を拝見いたしますと、お疲れの様子と共に、充実感が伝わって参りました。
大阪のお家迄、気を付けてお帰り下さいとのご挨拶でお別れ致しました。
さて、水子供養へお越しの若い皆さんは京都の「愛宕山」をご存知でしょうか。
京都では、愛宕山神社の御守り札が火災からお守り下さるということで、飲食店を始め、多くの皆さんが、お守りのお札を頂戴致す為に、登って、お札を頂いています。
戦前はケーブルカーがあり、安楽に頂上の神社迄お参りできたようですが、今はそれがありませんので、登山として登りお参りを致すこととなります。
登られた経験のお方はご存知かと存じますが、これが、中々厳しい山登りとなります。
それでも、十分な注意をなされれば、ごく普通に、往復3時間半くらいで登れる登山です。
神社へのお参り、ハードルの低い登山として、多くの皆さんの支持いただいている山です。
さて私は11月から1月迄、東福寺の御開山、聖一国師の御廟を御守り致す、役を拝命致しています。
この役が当たりますと、お寺は火の用心が第一となりますので、11月に愛宕山神社へ詣で、火災用心のお札を授与頂く為に、愛宕山神社へ参らねばなりません。
この年齢で辛いなと、先送りを致していましたが、思い切って11月の中旬に行ってまいりました。
今回は亀岡市に近い、柚子で有名な「水尾の里」から登りました。
車を駐車場に止めて、往復4時間弱の登山へ挑戦です。
愛宕山への登山ルートは幾つもあるようですが、今回のルートは最初の所も結構に厳しい坂道となります。
11月の涼しい季節ですが、直ぐに汗が噴き出してきて、上着を直ぐに脱ぐこととなりました。
一歩ずつ、歩を進め、登って行きます。最初の頃は、こんな辛いことという気持ちが溢れてきましたが、一歩、一歩進み、そして休みを入れて、途中の景色を眺めますと、辛いながらも前へ進んでいることを実感致し、気が付けば、目標の愛宕山神社へもう少しの所へ到達致していました。
11月に汗だくにはなりましたが、無事に神社の本殿へお参りを致し、お札を授与頂くことが出来ました。
帰りは、早いのですが、よく言われるように、「足が笑う」状態でむしろ登りより辛いような気が致しました。
私は勿論、登山の趣味はありませんので、本格的な登山のことは勿論解りません。
しかし、2時間程の登山ですが、これは人生の歩みに重なるとの思いを頂きました。
生きている限り、当たり前に、「良き事」、「悪き事」、辛き事を常について回ります。
しかし、登山と同じく、ふうふうと言いながらも、前を向いて歩いて行きましたらば、ゴールには到達出来、喜びを感じる事は出来ます。
水子供養へお越しの皆さんも他府県のお方が多いのですが、もし機会が御座いましたら、愛宕山登山に挑戦致して頂きたいものです。合掌