短い時間ですが、座禅をご一緒に致しました。
京都東福寺霊源院の水子供養ブログ
短い時間ですが、座禅をご一緒に致しました。
霊源院本堂の南西の部屋に座禅の間を設けております。
最大で5人迄、座禅の体験をして頂けます。
蓮華堂へ水子さんのお参りによくお越しの少し年配のお方から、今日は座禅を体験致したいとのお申し出を頂きました。
私もその日の午前中は水子供養、法事のお約束がありませんでしたので、ご一緒に座禅を致しましょうとのお話しとなりました。
本堂へまいりまして、先ずは障子を開け放しますと、初秋の清んだ冷気が心地良く部屋へ入ってきます。
先ず、パンヤという座禅用の丸い座布団の後ろ半分を残すくらいに致し、お尻を座布団へ載せます、次に右足、左足のどちらでもよいので片足を股間の部分へ持ち上げます。
私も此処、暫くは座禅から離れていましたので、少し辛い感じで足を持ち上げました。
お相手の男性は更に辛そうに持ち上げておられ、何とか片足を股間へ載せることが出来ました。
この座禅の形を半跏座といいます。正式には右足、左足を共に股間へ持ってゆく、結跏座が座禅の正式な形ですが、此方は中々厳しいので、無理の必要はありません。
年齢を重ね、身体が随分と硬くなった自分への声掛けも込めて、お相手に向かい、「背筋を伸ばし、顎を軽く引きましょう」とお伝え致しますと、真摯に背筋を伸ばされ、顎を引かれ良い座禅の形が出来ました。
次に手の組み方をお伝え致しました、右手の上に左手を重ね、親指の腹と腹を繋げ、円を作りましょうとお伝えいたしました。
それを、自分の綣下へ置きましょうと伝え、置きますと、初めてでらっしゃいますが綺麗な座禅の形が出来ました。
そして、更に自分にとって最も安定の形を探るために、身体を右、左とゆっくり振り子のように振り、そのふり幅を少しづつ小さくして行き、最後に中央で止まるようにとお伝えいたしますと、更に良い座禅の形となりました。
さあ、座禅の始まりです。
臍下丹田(せいかたんでん)、綣下に気を貯める気持ちで下半身を充実させます。
眼は開ききらず、半眼を目指します。口は閉じて、肩の力をすっと抜きましょうと申し上げますと、更に良い形となりました。
最後に、息の仕方です。
鼻からゆっくりと大きく息を吸い込み、次にお腹が膨らむ腹式呼吸を意識致し、ゆっくりと長く息を吐きだしましょうと申し上げると、既に座禅が出来ています。
本堂の外からは清浄な空気が入ってきて、鳥の鳴き声が聞こえます。
時折、車の喧しい音が聞こえますが、座禅に集中していますとだんだんと気にならなくなります。
励ましと集中が薄れてきた時に肩を叩きます「警策」(木の平べったい棒)も体験致したいとのことでしたので、右2回、左2回と経験頂きました。
最初の頃に比べますと、背筋の伸び方も自然な感じとなり、吸う息、吐く息も穏やかに長くなったように感じました。
15分程の座禅が終わりましたので、「充実致した気を逃がさぬように、ゆっくりと足を下ろしましょう」とお伝えいたし短い時間ですが座禅を終えました。
家に戻られましたら、座布団を2枚折になされたら簡単に座禅用の座布団となりますので、家でも是非、時間を見つけて座禅に挑戦してみて下さいとお伝え致しますと、挑戦致してみるとのお言葉を頂きました。
私も久しぶりの座禅でしたが、私こそ時間を見つけ致さねばと思うことでした。
水子供養のご縁で皆さんに蓮華堂、絆縁堂へお参りを頂いていますが、折角のご縁です。
霊源院では座禅、写経共に気軽に体験頂けます。
私の都合の付かぬ時はご迷惑をお掛け致すこともあろうかとは思いますが、機会が御座いましたら、是非、声を掛けて下さい。合掌